こんにちは、斉藤接骨院です。今回は子どもの足関節捻挫と骨折についてお話しします。実は、子どもが足を捻った場合、その約6割が骨折しているというデータがあります。(1)
捻挫と骨折の関係
まず、ここでいう「捻挫」とは、単に足を捻ったという意味です。対象となる「子ども」は、小学生くらいまでを指します。この年齢層の子どもが足を捻ると、実際には骨折が隠れていることが多いのです。驚くかもしれませんが、これはまったく盛った話ではありません。むしろ、6割以上というのが実際の割合だと思っています。
小学校低学年の子どもに多い骨折
特に小学校低学年の子どもが足を捻った場合、そのほとんどが骨折です。外くるぶしが腫れているのを見たら、すぐに「骨折しているな」と思います。私自身の臨床経験でも、これはほとんど間違いありません。
証拠となる論文
「小児 前距腓靱帯 骨折」などで調べてみると、たくさんの論文が見つかります。例えば、「子どもの足の捻挫の6割以上に骨折があった」という研究結果もあります。これは病院に訪れた患者さんを対象にしたデータであり、親が勝手に捻挫と判断して病院に連れてこなかったケースや、病院で見逃されたケースもあるため、実際の割合はさらに高い可能性があります。
反復性の捻挫
さらに、足を捻挫した患者さんの約36%は、繰り返し捻挫を繰り返すことがわかっています。(2)これも見逃しや早期の適切な治療がない場合、次回以降の捻挫のリスクを高める原因となります。
次回の記事では、「なぜ多くの骨折は見逃されてしまうのか?」というテーマについて、柔道整復師の視点からお伝えしたいと思います。
参考文献
(1)Is lateral ankle sprain of the child and adolescent a myth or a reality? A systematic review of the literature
(2)Avulsion fracture of the distal fibula is associated with recurrent sprain after ankle sprain in children.