治療の主眼をどこに置くか
今回はこのテーマについてお話をしていきます
受傷直後から外果周辺がぷくっと腫れますが、それでもほとんどの子が歩けるのです
なんなら走れちゃう
なので「捻挫かな」で済まされることが多いのですが、、
骨折だと思って来院される方はほとんどいないでしょう
受傷直後からその程度の歩行時痛しかないので、簡易的な固定をするだけでも2.3週間してしまえば痛みはほとんど消失します。
そういった観点から、痛みをとることは治療の主眼にはならないでしょう
ズバリ治療の主眼は「骨癒合させること」です
骨癒合しなかった場合に初めて足の不安定性が生じます
繰り返し捻挫をするリスクが高まります
けがというのは何でもそうですが、初期の治療がとても重要です
陳旧性に移行してしまったらもう2度と元の状態には戻せないのです
1ヶ月後に大事な試合があったとしても強固な固定をするしか方法はないのです
以上のことは文章にすると容易に理解できるのですが、実際に巷でそんな治療が行われているかというとそんなことないのです。
これは施術者側が治療の主眼を間違えていると言わざるを得ません
最初は足首が腫れて痛いと来院された患者さんが次第に痛みがなくっていけば順調に良くなっていると勘違いしてしまいます
さらに近年は治療の主眼を履き違えただけの「早期復帰」という風潮が蔓延しています。
足首はぐらぐらだけど、それには施術者も患者さんも気づくことはないので、「最新のなんとかって治療をして2週間で試合に間に合わせた」みたいなことが起こるのです
この先の未来を考えたら後遺症なく治すことが一番大切です